DEERS HOME

2008開幕直前インタビュー

2008開幕直前インタビュー















−昨シーズンを振り返ってみて、どのようなシーズンでしたか?

  昨シーズンのDEERSは、 「Be perfect」というスローガンのもと、完璧なチームを作り日本一をつかむことを目標としたのですが、 最終結果はFINAL6一回戦敗退という残念な結果に終わってしまいました。
  その原因を振り返ってみると、いくつかの項目において、細かい部分を詰め切れな かったということが挙げられると思います。そこには、問題点を見落としていたことや、 時間が足らずに細部を詰め切れなかったこということ、また、問題点が分かっていながら、 けが人などの状況で物理的に修正するのが難しかった部分もありました。 その結果、完璧なチームを作りきることができずに、目標としていた日本一には届きませんでした。


−昨シーズンの反省から、今シーズンは、どのようなチームにしたいと考えましたか?

  今シーズンを迎えるにあたり、まず考えたことは、日本一になりたいという願望ではなく、 日本一になると決めて、そこから見えてくる課題を克服できるチームを作ろうということでした。  
   日本一になりたい。とか、試合に勝ちたい。という願望は、勝負ごとに臨む以上、誰もが持っているものです。 しかし、それが、「〜したい」という願望であるうちは、結果からフィードバックされてくることが、 曖昧になったり中途半端になったりしてしまいます。ですから、勝つと決めることで、 目指すところからブレイクダウンされてくることをより明確にする。日本一になると決めて、そのゴール地点から、 今日、何をするんだ。今、何をしなければならないのか。ということを意識して、日々の練習や試合に課題を落とし込めるようにする。 そのようなチームを作ろうと考えました。
 

2008開幕直前インタビュー −具体的に強化が必要だと考えていたポイントはありますか?

   オフェンスのパスチームですね。昨シーズンは、 パスの成功率がよくありませんでしたので、練習の質を高く保つことを意識しながらも、 とにかく量をこなしてタイミングを合わせるということに力を入れてきました。また、今シーズンからは、 新たにオフェンスのフルタイムコーチが2名増えましたので、より細部までチェックが行き届くようになり、 選手がエネルギーをかけて努力してきたことが、効率的に結果に結びつくようになったと思います。

−春のパールボウルでは、4年ぶりの優勝を飾りました。この結果については、どのように考えていますか? 

   パールボウルは、春のシーズンの一番大きな試合と捉えて臨んだのですが、 優勝という結果だけを見ればよかったのかなと思います。しかし、この結果は、運に助けられた部分も多分にありましたので、 それだけを見て喜んでいてはいけません。それよりも、このトーナメントを通じての収穫は、オフェンスのスキルポジションで、 決定力のある選手が活躍してくれたことだと思います。特に、3年目までの若手で、運動能力のある選手が、チームの戦術にフィットし、 力を発揮できるようになった。このことが、一番の収穫だったと思います。
  もう一つ、パールボウルを制したことで、メンタルな部分での収穫もあったと思います。優勝という結果が、即、 自信に繋がるかと言えば、そうではないと思いますが、少なくとも自分たちの力を客観的に見て、 秋のシーズンでも優勝争いには加われるということがわかったのではないかと思います。頑張れば日本一に手の届くところに、 自分たちの現在位置がある。自分たちのやっていることが、現実とはかけ離れたところでの絶望的な努力ではなく、 目指しているところに充分届く可能性があるということを理解できたという意味で、タイトルを獲れたということは大きな収穫だったと思います。


−パールボウル優勝後、夏の練習では、どのような取り組みをしましたか?

 夏の練習の中で、チームが大きく成長できる機会が、 夏合宿だと考えていました。5日間の合宿とはいえ、合宿は文字通りチーム全員が寝食をともにする重要な機会でしたので、 「ON THE SAME PAGE」というスローガンを掲げ、プレーのイメージや、チーム/ユニットとしての目標を共有し、意思統一を深めるということに 主眼を置き、練習を行ってきました。幸いにして、天候に恵まれ、大きなけが人も出ることなく、いい合宿を送れたと思います。

−夏の練習を経て、順調にチームの力が上がってきているということですね。

 そうですね。ここまでチームは順調にきていると思います。ただ、 不測の事態というのはいつ起こるかわかりませんから、チームがどんな状況に陥っても、同じようにチームのムードを保ち、 練習や試合でチームの力をさらに伸ばしていく。ということが、この先、重要になってくると思います。

−秋のリーグ戦開幕が目前に迫りましたが、現在のチームの特徴と、各ユニットの目標について教えてください。

 まず、オフェンスについては、DEERSの強みであるオフェンスラインの力を生かした、ランプレーをベースに、 今年は、決定力のあるスキルポジションの選手が最大限力を発揮できるようなプレーを織り交ぜていきたいと考えています。
  ディフェンスに関しては、これまで通り、積極的なディフェンスでターンオーバーを奪いにいき、たとえ相手に前進を許したとしても、 ゴール前で粘り、得点を許さないディフェンスを目指していきたいと思います。
   そして、スペシャルチームは、とにかく、いいフィールドポジションを確保する。ということを念頭に、 安定したキッキングゲームを展開していきたいと思います。また、リターナーに能力の高い選手が揃ってきたので、彼らを生かして、 安定したキッキングにプラスアルファで、何かを起こせるスペシャルチームに一皮剥けたいなと考えています。


−リーグ戦ではどのような戦いが必要となるでしょうか?また、FINAL6を勝ち上がり、 日本一を達成するには、どのようなことが鍵になると思われますか?

  まず、我々がやらなければいけないことは、リーグ戦を全力で戦い、FINAL6へ進出する権利をつかむということです。
  リーグ戦は5試合ありますが、天候や、運に左右されること、また、 その時点でのチーム状態といった要素も関係し、何が起こるかわかりません。ですから、どの相手を特に意識するということではなく、 一戦必勝を心がけて、毎試合しっかり準備をすることが大切です。 
  そこから先は、それまでに蓄えてきたことをいかにして出し切るか。ということが重要になってくると思います。 FINAL6以降は、1クォーターが15分になりますから、フィジカルな部分で負けないことはもちろん、同時に、 自分たちの持っている力を出し切るというメンタルな部分を充実させるということに焦点をあてた取り組みをしないといけません。 
  緊迫した場面で、自分たちの力を100%出せるように、毎回の練習で、大事な場面を想定して、チームの集中力を高める。そのような練習で、 チームの力を伸ばし、厳しい試合を乗り越えていくことで、毎試合成長していく。これが、日本一への鍵になると思います。 


−最後にDEERSファンへのメッセージをお願いいたします。

  DEERSファンの皆様、いつもDEERSへ熱い声援をありがとうございます。今年のDEERS は、「日本一になりたい」という願望ではなく「日本一になる」という覚悟で練習を積んで参りました。 また、ビッグプレーを起こせる選手が成長し、実際にそのような場面をお見せできる機会が増えると思います。 必ずや皆様の心を揺さぶるような見応えのある試合をお約束いたしますので、是非、会場に足を運んでいただき、今まで以上にDEERS への熱い声援をお願い申し上げます。





All rights reserved, Copyright(c) 1995-2013 DEERS FOOTBALL CLUB Inc.