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2009開幕直前インタビュー


 3年間チームを率いた栄主将の後任として、今季、新主将に就任した牧内崇志選手。
 迎えた初めてのトーナメントでは、パールボウル優勝という結果を出した。だが、本当の戦いはここから始まる。春秋制覇へ向け、牧内主将は、何を伝え、どのように戦っていくのか?


―今シーズン、新主将に就任するにあたり、どのようなチームにしたいと考えていましたか?

 以前、副将をやっていた時に感じていたのが、幹部に任せきりではなく、選手一人ひとりがもっとチームのことを考えなければいけないということでした。ですから、今年のチームは、選手個々が自分というものを出せるようにしたいと考えていました。それから、今年のスローガンにも込めましたが、すべてのことを最後までやりきるチームにしたいということ。そして、もうひとつ、モラルの高いチームにしたいと思っていました。

―理想の主将像というのは持っていますか?

 私自身が、ぐいぐいチームを引っ張っていくようなタイプではないですから。それよりも選手全員の力を引き出すサポートをできるようにと考えていました。副将の西川、村井や丸田、それに各ポジションにも責任感の強い選手がたくさんいますから、みんなでチームを作ってきたいと思っていました。

―今シーズンのスローガンに掲げた「初志貫徹」について教えてください。

 昨年のジャパンXボウルでパナソニック電工に完璧なやられ方をして、自分自身、全くチームに貢献できませんでした。非常に悔しかったのですが、完敗だと感じたのは、プレーしていた選手全員だと思います。ですから、今年のチームは、あの時の悔しい気持ちを忘れずにやるべきだと感じていました。
 それから、毎年のように負けた時の反省はしているのですが、一時の反省というのは、時が経つに連れて薄れていってしまうような気がしていました。なので、今年は、シーズンが終わるまで、悔しいと感じたものを持ち続けようと。そういった理由で『初志貫徹』というスローガンにしました。

―スローガンを立てて、具体的に求めたことはありますか?

 各ポジションに、一年を通して取り組むことを決めてもらいました。RBなら腹筋、DBなら首の強化というように各ポジションで課題を出してもらい、取り組んでもらっています。単純なことで、やったから勝てるという保証はありませんが、少なくとも一年間続ければ、やりきったという自信に繋がると思います。それが、目標達成のために少しでもプラスになればと考えています。

パールボウル決勝 ―迎えた春のシーズンは、パールボウルで連覇を達成しました。手応えは感じましたか?

 そうですね。優勝できたことも良かったですし、春のシーズンを通じて一人ひとりの力は上がってきているなという手応えは感じました。ただ、勝負事になると自分を出せる選手が少ない。ギリギリの勝負では、どれだけ自分の持っているものを出せるかが重要ですから。もっと自分を出してプレーして欲しいと感じました。
 春以降、夏の練習では、自分を出せる選手が増えてきたのですが、それが出来る日と出来ない日の差がある。まだ、どこかに誰かがやってくれるのではないかという雰囲気があると思います。そこをブレイクして、練習の最初から、試合の最初から自分を出して爆発してくれる選手が出てきて欲しいですね。

―そのあたりがチームのさらなる伸びしろとなるのでしょうか?

 そうですね。全員、熱い気持ちはもっているでしょうから、勝負事にこだわって熱くなれる選手がどんどん出てきてくれれば、シーズン中も成長していくと思います。

―いよいよ秋のシーズンを迎えます。開幕に向けてチームの仕上がりはいかがですか?

 実際に試合をしてみないとわからない部分もたくさんありますが(笑)いいチームになっていると思います。

―日本一という目標に達成するには、どういったことが必要でしょう?

 チームの団結というのも大切だと思います。でも、チームでやることというのは、ある程度みんなができることです。ですから、最後に必要となるのは、選手個々の力だと思います。試合だけではなく練習でも熱いプレーをする。各選手が高い意識を持って、タフな練習を積み重ねることが日本一に繋がると思います。

―今シーズンは、新たなリーグ戦方式になり、2NDステージが増設されました。戦い方は変わるでしょうか?

 試合数が増え、これまでよりもタフなシーズンになると思いますが、やるべきことは変わりません。1STステージ後半にIBM、富士通といった強豪との対戦がありますが、それよりも初戦からどういう試合ができるかが重要だと思います。
 シーズン後半になって力を発揮できるようになるのではなく、相手に関係なく自分たちのプレーを100%出し切る、それが重要だと思います。
 受けてたつのではなく、自分たちで試合を作っていけたらと思います。


クリエイターズ戦 ―相手云々ではなく、自分の力をしっかり出すとことが重要ということですね。

 勝っている時だけでなく、劣勢になっている時もしっかり自分のプレーをする。いつでも激しいプレーができる状況を自分で作ることが大事だと思います。

―最終的にはパナソニック電工に勝利して日本一というのが理想でしょうか?

 そうなればいいですけど(笑)どのチームも強いですから。対戦相手どうこうより自分たちの試合をして勝利していくということですね。でも、是非、パナソニック電工とは試合をして勝ちたいですね。

―最後にファンのみなさんへメッセージをお願いいたします。

 今年のチームは、元気な新人や、スピード溢れるバックス陣が揃っています。メイン会場である川崎球場は、観客席とフィールドの距離も近く臨場感がありますので、選手の迫力あるプレーを間近で見ていただければと思います。そして、アウェイの長居にも、決勝の東京ドームにも是非、お越しいただき、DEERSへの熱い声援をお願いいたします。今シーズンもDEERSをよろしくお願いいたします。



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