2021-11-05

皆さんこんにちは。
WR#85 鈴木 謙人です。


私は、今シーズンで8年目になりますが、2013年に加入で5人の同期がいました。
天谷 謙介と清水 優貴は、現在チームのコーチ
尾林 浩行は母校のコーチとして活躍しています。

本日は、もう1人の大切な同期である
OL#59 抱 俊樹(かかえ としき)についてお話ししたいと思います。

投稿を見てくださる方々にも彼の話を知って欲しく今回投稿させてもらいたいと思います。

抱は、病により、2015年12月4日に他界しました。

2014年の10月頃に悪性腫瘍が見つかり、摘出手術を行い、翌年の春には、復帰できるくらいまで回復していましたが、夏頃に骨への転移が見つかり、そこから容体が悪化していきました。
その間、我々には想像もつかないくらいの大変に辛い治療を行っていました。

しかし、いつ連絡をしても、つらい。痛い。とか弱音は一切言わずにいつも通りの抱でした。

そんな彼が亡くなる何日か前に、しんどい。もう無理や。と連絡がきて、少しでも彼の力になれればと、お見舞いに行こうと決めていたのが12月5日のことでしたが、間に合わず、悲しい連絡がきた事を今でも思い出されます。 

抱とは、同じ会社で配属支店も同じで、寮でも隣部屋だったこともあり、同期・チームメイトというよりは、限りなく家族に近い存在でした。

選手としては、名門関西大学出身で、大学時代からよく雑誌にも載っていたため名前だけは知っていましたが、とにかく賢いというのが一番の印象です。
OLとしては、特別大きいわけではないですが、その分、賢さとスピードそして何よりもファンダメンタルが確立されており、相手を圧倒し、また最後まで相手の嫌がることをしていました。
プレー中の写真では、セットしている時に笑っていることが多く、常に余裕が感じられます。
「お前にそんな評価されたくないわ。あほ。」と突っ込まれそうなのですが・・・。
プライベートについては、ここでは書ききれないほど、書けないこと…思い出がたくさんあります。

現在、ディアーズでは、「KAKAE Award」という賞が創設されています。これは「いつどんな状況でも決して弱みを見せず、弱音を吐かない、まさに本物のフットボール選手、最後の最後まで諦めずに戦い続ける姿勢は、永遠に我々の範たるものである」

抱の病との闘いや、闘病中の振る舞いをたたえて創設され、シーズン中の活動においてそれに相応しい選手に贈られるものとなります。また、クラブハウスの1階と毎試合のロッカールーム及びグランドに抱の写真が置かれています。その日の練習や試合での取り組みが、抱の闘病生活と比べて、負けていないか一人一人が自分に問い続けることが大事ではないかという意味が込められています。


自分自身の日々の取り組みを振り返ると
少しも勝てておらず、色んな理由をつけて甘えてばかりであったと思います。今この瞬間に、自分の好きなことができることに改めて感謝をして、本物のフットボール選手になります。
彼に負けない姿勢でプレーをし、彼の想いも乗せて、ひとつひとつプレーします。
まだまだ書き足りないところですが
抱の存在も認識をしていただき
引き続き応援よろしくお願いします。

11月は、2016年よりオレンジリボン運動に加えて、KAKAE募金を行うことにしました。

活動に賛同してくださった方の募金は、都内の専門病院で治療を受ける子どもと家族のための滞在施設を運営するファミリーハウスへ寄付致します。

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